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過年度分の未払残業代

2017/11/01

社会的に問題となった違法な長時間労働問題。

最近においても定期的に新聞・テレビで目にします。
 

企業が未払い残業代を従業員に支給する場合、一般的に2つの考え方があります。

①一時金(精算金等)

②過年分の給与  

これらの税務上の取り扱いはどのようになるのでしょうか。


未払い残業代をもらう側(従業員)と支払う側(企業)、それぞれの立場で整理してみます。    

【従業員側】

①一時金(精算金等)

未払い残業代を『一時金』として支給を受けた場合、課税される年分は基本的には『支給日の属する年分』となります。

賞与と同様の取り扱いとなります。  

そのため、過年分の所得税・住民税については影響ありません。

しかしながら、支給を受けた年分の給与・賞与が増大するため、所得税やその翌年分の住民税も跳ね上がるので注意が必要です。  

②過年分の給与 実労働時間に基づき『過年分の給与』として支給を受けた場合、
課税される年分は『本来の支給日の属するそれぞれの年分』となります。  

過年度分の場合でも、①と同様の問題が出てきます。

所得税や住民税は適正な年分で計算されますが、結局はまとめて請求されます。  

さらに過年度で扶養から外れてしまうと、扶養していた側でも年末調整または確定申告のやり直しが必要になります。    

【企業側】

①一時金(精算金等)

賞与として社会保険料や源泉所得税などを計算します。  

②過年分の給与

こちらは非常に手間がかかります。

それぞれの年分にさかのぼって給与計算・年末調整をやり直すことになります。

源泉所得税・雇用保険料を再計算し、さらには4~6月の給与に変動があった場合には社会保険料も変わります。  

なお、法人税の取扱は①②の支給形態にかかわらず、支給した事業年度に損金算入されます。

支給額の決定の属する事業年度に「債務が確定」したと考えるためです。

したがって、過去にさかのぼって修正申告等をする必要ありません。    

【まとめ】

未払い残業代のそれぞれの立場の課税の仕組みについて整理してみました。

企業側の支給方法によって、従業員側の課税時期が変わるのは意外だったのではないでしょうか。  

この未払い残業代ですが、企業側の事前対策として本やサイトがたくさんあります。

法的な対策も必要かと思いますが、個人的には「残業を少なくする事」もポイントと考えます。  

そのためには、普段から従業員と密に接すること、風通しのいい職場作りが重要ではないでしょうか。

上司が仕事の相談を受けること・コツを伝えることはもちろんのこと、若い社員のフレッシュな考えや技術を取り入れることで、業務改善が図れることがあるかも知れません。

まずは社内間のコミュニケーションを大切にすることから始めてみてはいかがでしょうか。

(執筆:渡辺)

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